ひざまずいて足をお舐め 山田詠美
| ひざまずいて足をお舐め (新潮文庫) | |
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ぼろぼろに色あせた文庫本がある。高校時代から何度も読み返してきた作品だ。タイトルからしてアンモラルな小説かと思われるが、これほど倫理的な小説もないだろう。ただし、社会一般の規範やモラルではなく、自分の中で確立した倫理に忠実であるという意味で。説教くさいとしばしば言われるのも一理ある。でもファンにとっては、その説教くさいのも、束縛的なのも山田詠美さんの魅力なのだ。
実体験に基づいた忌憚のないアフォリズムがちりばめられており、作者の思索が辿れる哲学書のようだ。そして痛快な自伝小説でもある。例えば嫉妬についてこんな風に語っている。
お姉さん、嫉妬をうまく扱えなくて、何が物書きになりたいだよって私は言いたいね。嫉妬のベクトルの向け方、まちがえるようじゃ、もう最初から、つまずいてるよ。
もちろん、誰だって嫉妬心って持ってるし、それって当然のことだけど、その嫉妬がどういうことから出てるのかを分析すること出来なかったら、小説なんて書く資格ないと思うし、分析出来てれば対処の仕方、解る筈だよ。
人間自体にアクあっちゃあ駄目なんだよ。それは、嫉妬をはじめとする、色んなベクトルの方向をまちがえてる人。モノを創る人ってさ、アクが強くなきゃって思いがちじゃない?でもさ、本当はそうじゃないと思うね。創るものにそのアクが出てりゃいいじゃない。 自分の目を使って、色々なものを見ること。普通の人の見えな
いものを見ること。それって、やっぱり優れてる人だけに出来ることだけどさ、それが出来る人は結構いるんだよ。私が言いたい才能ってのは見た通りに書くってことよ。
書かない時に、書いているのと同じことが出来るんだって思ったんだ。言い換えるとさ、書くためには書かないでいる時間が凄く大切なんだなぁって思うようになったの。
もちろん、誰だって嫉妬心って持ってるし、それって当然のことだけど、その嫉妬がどういうことから出てるのかを分析すること出来なかったら、小説なんて書く資格ないと思うし、分析出来てれば対処の仕方、解る筈だよ。
人間自体にアクあっちゃあ駄目なんだよ。それは、嫉妬をはじめとする、色んなベクトルの方向をまちがえてる人。モノを創る人ってさ、アクが強くなきゃって思いがちじゃない?でもさ、本当はそうじゃないと思うね。創るものにそのアクが出てりゃいいじゃない。 自分の目を使って、色々なものを見ること。普通の人の見えな
いものを見ること。それって、やっぱり優れてる人だけに出来ることだけどさ、それが出来る人は結構いるんだよ。私が言いたい才能ってのは見た通りに書くってことよ。
書かない時に、書いているのと同じことが出来るんだって思ったんだ。言い換えるとさ、書くためには書かないでいる時間が凄く大切なんだなぁって思うようになったの。
それからものすごく個人的に共感してしまった部分。
まさに執着って感じだったよってちかは言う。相手の何から何まで自分に関
わっていないと嫌なんだ。(略)その隙間にずっと嫉妬し続けていたと思う。具体的に他の女の子とどうしたこうしたってこと実際にはあまり関係なかったんだ。彼が何か行動起こすでしょ。そして、それが自分とは何の関係ないところから来ている。それが許せなかった。さっき隙間って言ったけど、その隙間にいろいろな妄想を挟み
込んじゃうのね。で、それがどんどん大きくなって来ちゃう。
わっていないと嫌なんだ。(略)その隙間にずっと嫉妬し続けていたと思う。具体的に他の女の子とどうしたこうしたってこと実際にはあまり関係なかったんだ。彼が何か行動起こすでしょ。そして、それが自分とは何の関係ないところから来ている。それが許せなかった。さっき隙間って言ったけど、その隙間にいろいろな妄想を挟み
込んじゃうのね。で、それがどんどん大きくなって来ちゃう。
これはものすごく個人的な感想だけど、私にもこういうことが、あった。「ほんとそうそう、よくぞ言ってくれた」って思わず頷いてしまう。それまではいなくても平気だったのに、一度その甘みを知ってしまうと平気じゃなくなってしまう。ずっと一人だったのに。一人じゃなくなったら、弱くなってしまう。だから、大人は弱い。恋を知ってい
るから、あるいは友情を。子供というのは、本質的に孤独だ、だから強い。甘えるという手段を知らない、甘えていいなんて思っていないから。
よく女友達と話していたのは初めて彼氏が出来ると、もういないことが考えられない、寂しいというより、喪失感でいても立ってもいられないだろうということ。でもこの本では、そうした嫉妬と上手く付き合うやり方を教えてくれる。だから、なにか迷いが生じたり、悩んでいるときにはとても助けてもらった本だ。実践的な意味でね。
この本を読むと山田詠美さんがいかに責任感が強くて、自覚的な作家だということがよく解る。自覚的だっていうのはとてもつらいこと。心に十字架を背負って生きていくってこういうことなのかもしれない。私にとっては、永遠の道徳の教科書です。
TB:ぼくはレモネードさん
今日の覚え書きさん



ひざまずいて足をお舐め!!
sexual expressions in detail.











