『“文学少女”と死にたがりの道化』 野村 美月

2008/05/11 [日] 19:46 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)野村 美月 竹岡 美穂

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ライトノベルづいてますが。。。『“文学少女”と死にたがりの道化』です。人気の"文学少女"シリーズの第一弾。
ネットでラノベ初心者にもおすすめとかなんとかみたので買ってみました。
このレーベルを買うのは中学生か小学生のとき以来?新鮮でした!
この作品は太宰治の『人間失格』がモチーフとされている。人間の心がわからない「道化」の哀しみと絶望、そして彼の死と彼に執心する少女をめぐる謎を、“文学少女”が推理ならぬ 「想像」で”読解”していく。



太宰治の『人間失格』は私も中学生のころに読みました。まさしく中二病っぽい小説ですからねw定番です。
割と人を選ぶ作品で、人間は『人間失格』に共感する人間としない人間の二つに分けられる、なんて言えるかもしれない。
『“文学少女”と死にたがりの道化』、この中には”道化”が少なくとも二人登場する。私は3人とも考えているが・・・。それぞれが、それぞれの『人間失格』の物語をもっている。そしてそれらがループしリンクしながらミステリーとなる。
病院の待合室で一気に読んだが、面白くてページをめくるのがもどかしいという思いを久々にした。上質のエンターティメント小説、でいながら人間の痛みや喪失について考えさせられた。とても切ない話である。オチがきれいすぎてって感もあるが「キャラクター小説」としては「キャラクター」の幸福というものを願わずにはいられない。そんなわけで好感をもった。


死にたいという人は、死ぬ前に10冊本を読んでみて欲しいと思う。絶対死ぬ気なんかなくなるから。
この作品でもラストで“文学少女”天野遠子は少女にたたみかけるように太宰の作品を挙げていく。

「竹田さんは『人間失格』以外に、太宰治の作品を読んだことがある!?」

『走れメロス』『葉桜と魔笛』『雪の夜の話』『皮膚と心』『ろまん燈籠』『女生徒』『恥』『グッド・バイ』『おしゃれ童子』『如是我聞』『畜犬談』『貨幣』『お伽草紙』『かちかち山』『斜陽』『黄金風景』・・・。
うーん、圧巻。。。全く、読まずに死ねるか、ですよ。


「いっさいは、ただ流れていく」
「書くことで癒され救われることも、もしかしたらあるのかもしれない」

それにしても井上心葉くんのわけありげな過去・・・気になる。彼の物語。シリーズ制覇しなきゃだなあ。


出版社/著者からの内容紹介
天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され、「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって……。野村美月・新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ、シリーズ第1弾!
内容(「BOOK」データベースより)
「どうかあたしの恋を叶えてください!」何故か文芸部に持ち込まれた依頼。それは、単なる恋文の代筆のはずだったが…。物語を食べちゃうくらい深く愛している“文学少女”天野遠子と、平穏と平凡を愛する、今はただの男子高校生、井上心葉。ふたりの前に紡ぎ出されたのは、人間の心が分からない、孤独な“お化け”の嘆きと絶望の物語だった―。野村美月が贈る新味、口溶け軽めでちょっぴりビターな、ミステリアス学園コメディ、開幕。


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