せつない話 心の鍵穴
光文社から出ている山田詠美編のアンソロジーがあります。
このあとがきの山田さんの文章があまりにすばらしいので、
一部引用します。
この本を初めて手に取ったのは、高校生の時。本屋さんで、このあとがきを読んで、あまりの美しさに酔ってしまい、すぐさまレジへと運びました。
翌日、学校で、親友の山田詠美ファンの女の子にどきどきしながら見せたものです。詠美さんのおかげで私たちは中高生時代を特別な思いで過ごせました。
この本は若い人達がほかの作家へと手を伸ばすガイドブックでもあると思います。
著名な作家の、名作ばかりですが、どう選んで良いかわからない子供に取ってはありがたい。
でもやっぱりこの本は本質的には大人のためのものだと思います。なぜなら、せつないという感情には、時間という発酵条件が必要だから。
お子様立ち入り禁止の領域。高校生の私には背伸びしたい気持と大人びたお店の前で躊躇する時のような、かなわないという諦めの気持が入り交じっていました。
収録作品一覧
*一房の葡萄 有島武郎
*雪 宇野千代
*踏切 水上勉
*雪の降るまで 田辺聖子
*夏の日のシェード 田中小実昌
*残りの花 中上健次
*夜桜 宮本輝
*マンション・ダモール 森瑤子
*唇から蝶 山田詠美
*夜の足音 内田春菊
*誕生日の子どもたち T・カポーティ(川本三郎訳)
*ダイヤモンド A・P・ド・マンディアルグ
*雪掻き W・M・ケリー
*テリトリー D・レーヴィット
このあとがきの山田さんの文章があまりにすばらしいので、
一部引用します。
「せつない」という言葉は、実は、多くの人々がしまったまま忘れた心の内の宝箱を開ける鍵になり得るのではないか。鍵になる言葉は、いつだって、いとしい不意打ちを、私たちに与えるものだ。(略)開ける必要はなかった。しかし開けたことによって、自分にだけにし解らないささやかな宝物の存在が見えて来る。(略)学校帰り、駅までの遠い道(略)二人で、他人の家の鍋の中身について話し続けていた。本当に話したかったのは、そんなことではなかったというのに。
この本を初めて手に取ったのは、高校生の時。本屋さんで、このあとがきを読んで、あまりの美しさに酔ってしまい、すぐさまレジへと運びました。
翌日、学校で、親友の山田詠美ファンの女の子にどきどきしながら見せたものです。詠美さんのおかげで私たちは中高生時代を特別な思いで過ごせました。
この本は若い人達がほかの作家へと手を伸ばすガイドブックでもあると思います。
著名な作家の、名作ばかりですが、どう選んで良いかわからない子供に取ってはありがたい。
でもやっぱりこの本は本質的には大人のためのものだと思います。なぜなら、せつないという感情には、時間という発酵条件が必要だから。
お子様立ち入り禁止の領域。高校生の私には背伸びしたい気持と大人びたお店の前で躊躇する時のような、かなわないという諦めの気持が入り交じっていました。
収録作品一覧
*一房の葡萄 有島武郎
*雪 宇野千代
*踏切 水上勉
*雪の降るまで 田辺聖子
*夏の日のシェード 田中小実昌
*残りの花 中上健次
*夜桜 宮本輝
*マンション・ダモール 森瑤子
*唇から蝶 山田詠美
*夜の足音 内田春菊
*誕生日の子どもたち T・カポーティ(川本三郎訳)
*ダイヤモンド A・P・ド・マンディアルグ
*雪掻き W・M・ケリー
*テリトリー D・レーヴィット














