病室で読みたかった本達

2008/10/07 [ a] 00:00 このエントリーを含むはてなブックマーク
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すでに、皆さんにとって、自明のことだと思われるが、この日記を読む際の定義として書いておく。自己の保存と確認としても。セキュリティのためでも、ある。とりあえず、書いておいた方が安全側だろう。多分。

そもそも論になるけれど、我々が、普段目にするあらゆるテクストは、書き手の主観に基づいた、あるフィルターを通して書かれている。それを、読み手が、書き手の人格やhistoryを意識しながら読むかどうかは、自由ではあるが。これはテクストの人格の同一性の問題。
  
例えば、こんな文章が、ある。
以下に、3つの、「スキャンダラスな自伝小説」、と世間では思われている作品の冒頭文を、それぞれ、引用する。
  


・Passion simple,Paris,Gallimard,1992(『シンプルな情熱』1993年)アニー・エルノー
シンプルな情熱 (ハヤカワepi文庫)
Annie Ernaux 堀 茂樹
4151200207

冒頭
 この夏、私は初めて、《カナル・プリュス》のチャンネルで、ポルノ指定を受けている
映画を見た
*re:関連作品:(La place(『場所』1984年)アニー・エルノー

・『場所』(2001年)瀬戸内寂聴
場所 (新潮文庫)
瀬戸内 寂聴
4101144362


南山
  長い歳月、七十七歳になる今日まで、私は父の郷里を深い山の中の村だとばかり勝手に思いこんでいた。

・Bonjour Tristesse,1954(『悲しみよこんにちは』)フランソワーズ・サガン
悲しみよこんにちは (新潮文庫)
フランソワーズ サガン
4102118012

ものうさと甘さとがつきまとって離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しい、りっぱな名をつけようか、私は迷う。



  
これらのテクストが、書き手の経験に基づいた事実、かどうかは些末な問題である。trivial.
フィクションかノンフィクションか。
それは、「君が決めるんだ」((c)森博嗣)
  
以上のテクストを、この日記の全カテゴリーの共通定義とする。

*はてなダイアリーと同じ内容のエントリ。使い回しです。
[内省]今、手持ちのリアルの本を参照しながら、手打ちで引用した、どれもすばらしい名文だと、つくづく思った。



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