無銭優雅 山田詠美

2007/07/28 [土] 00:05 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
無銭優雅
無銭優雅山田 詠美

幻冬舎 2007-01-31
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おすすめ平均 star
starこの一貫性!
star共感と反発が綯い交ぜになった複雑な読後感
star湘南ダディは読みました。

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ミーミーと言って、体を摺り寄せてくるのは猫ではないので ある。それは霊長類人科のオスで御年45歳。世の中ではおじさんという年ではあるが、私にはそう受け止めることが出来ない。それは私自身も同じ年齢だからであろう。周りの見えていない時の私たちは未だ少年少女。ずうずうしいなんてこれっぽちも思わない。

相変わらず、素晴らしい書き出し。もうここだけでご飯何杯もいけます。
「大人になったら何になろう」なんて大人なのについつい思ってしまう人種のための 物語。山田詠美さんの最近の作品では「大人になりきれない、やんちゃな大人」が よく出てくる。そして「死」という陰がちらつく。この人は本当の死の恐怖を知ってい るのだろう。


 風味絶佳 山田詠美

2007/07/21 [土] 21:58 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
風味絶佳
風味絶佳山田 詠美

文藝春秋 2005-05-15
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おすすめ平均 star
starいえいえ、あなたの才能はまだまだ枯れてはおりませんよ、山田詠美さん。
star巧い&美味い
starタイトルと装丁がいい

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山田詠美の作家生活20周年の記念作品。肉体のスキルを生業とする6人の男に光をあて、そのたたずまいの風味を描ききった作品。山田詠美の得意とする、濃密で完成度の高い短編で、言葉に対する彼女の真摯な姿勢、技巧、魅力がつまった一冊。一作書くのに何ヶ月もかけたそうで、選び抜かれた言葉に思わず、ページをめくる手を止めて、うっとりとしてしまう。山田詠美さんの小説を読むと、美しい言葉におぼれてしまい、何度も何度も読み返してしまうことがよくある。


 ひざまずいて足をお舐め 山田詠美

2007/07/15 [日] 21:23 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
ひざまずいて足をお舐め (新潮文庫)
ひざまずいて足をお舐め (新潮文庫)山田 詠美

新潮社 1991-11
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おすすめ平均 star
starひざまずいて足をお舐め!!
star楽しめた
starsexual expressions in detail.

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ぼろぼろに色あせた文庫本がある。高校時代から何度も読み返してきた作品だ。タイトルからしてアンモラルな小説かと思われるが、これほど倫理的な小説もないだろう。ただし、社会一般の規範やモラルではなく、自分の中で確立した倫理に忠実であるという意味で。説教くさいとしばしば言われるのも一理ある。でもファンにとっては、その説教くさいのも、束縛的なのも山田詠美さんの魅力なのだ。


実体験に基づいた忌憚のないアフォリズムがちりばめられており、作者の思索が辿れる哲学書のようだ。そして痛快な自伝小説でもある。例えば嫉妬についてこんな風に語っている。


 博士の愛した数式 小川洋子

2007/07/14 [土] 21:52 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
2004年第一回本屋大賞受賞作、読売文学賞受賞作。確か高校生の読書感想文コンクールの課題図書でもあったと思う。


数学ネタを使った作品は数多くあれど、数式の美しさを文学的感動に還元してみせたという点で、まれにみる傑作ではないかと思う。


80分間しか記憶が持続できず、背広のあちこちにメモを短冊のようにくっつけている博士。博士を全力で守ろうとする家政婦の「私」と息子のルート。3人の、聖なる幸せな世界が永遠に続くことを、(無理とわかっていながらも)願わずにはいられない。あわあわと淡々とした抑えた筆致の中に、逆に3人の深い愛情と絆が浮かび上がってくる。


 山田詠美インタビュー

2007/07/10 [火] 02:35 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
関連記事:風味絶佳 山田詠美
参考リンク:AERA 2007年7月9日号 現代の肖像山田詠美●作家/島崎今日子
AERAで山田詠美さんの記事があったので読んだ。普通の新刊インタビューと違い、作家の私生活というか詠美さん本人に焦点を当てている感じだ。ファンなら既知の情報が多かったが、ご実家の両親のこと、結婚のこと、ちょっと気になることがいくつかあった。やっぱり長女ということで両親からの期待が重かったり、愛情を息苦しく感じてた時期があったんだなあ。それが『こぎつねこん』等の系譜につながる?のかなと思ったり。。。

 
それから旦那さんとやっぱり離婚してたんだ。去年(2006年)離婚したらしい。実質別居期間が長いし、でも離婚はしないのかと思っていたので、これはちょっとびっくり。ちょうどつらい時期に「A2Z」を書かれていたのかと思うと切ない。


なんというか熱血ポンちゃんで見られるようなお気楽さとはちがって、裏の苦労というか苦しさが窺い知れる記事だったので、胸が締め付けられるような気持になった。
詠美さんが「ゲイ的」であるとか、雌雄同体との表現にはなるほどと思った。確かに彼女の恋愛小説は女性の生理とか業とかではなく、もっとニュートラルに人と人のぶつかり合いであると思う。執筆中に友人と電車に乗っていて突然泣き出したというエピソードからは、詠美さんの作家としての責任感の強さと、繊細さを感じる。締め切りのある仕事はしないのは有名だけど、これって自分で自分を追い込んでる、それが出来るひとだからこそだよなあと思う。でもこれからも詠美さんはまだまだ書きたいものがあるとのことなので、安心だ。一生読者でいるぞ。

 
今斎藤美奈子さんの「文章読本さん江」を読んでいます。やっぱり斎藤さん切れ味のよい文章と批評眼はすばらしい。読みたい本、買いたい本がいっぱいあるけど、積ん読になりそうなので自重しておく。


 さよなら絶望先生のアニメ放送開始/七夕

2007/07/07 [土] 02:31 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
7月7日は七夕ですねえ。昔は笹飾り作ってたけど、もうやらなくなってずいぶん経つ。インテリアとしてもかわいいのでまたやりたいなあ。


さて今日はいよいよさよなら絶望先生のアニメ放送開始ですね!といっても私の地域では9日ですけど。久米田先生との最初の出会いは、確か小学生の頃友達の家でよんだエロギャグマンガでした。それが南国アイスホッケー部だったんですよね。けっこう面白くてはまってたなあ。でもその後のかってに改造とかは知りません。それから月日は流れ、ある日書店で和風のとてもセンスのいい表紙に目が止まって、ジャケ買いしたのが「さよなら絶望先生」。それからハマって今では絶望先生のためだけにマガジンを買う始末。。。新刊が出たら必ず買う、数少ないコミックスのひとつです。


「麻生大臣から一言もないし」とか久米田先生書いてたけど、麻生さんはマガジンも読んでるから知ってるのかなあ。しかし、アニメに背景にでも麻生大臣は出るのだろうか。櫻井よしこ氏も。。。
まあともかく放送を楽しみにしよう。

それでは皆さんよい七夕の夜を


 10代少女の乳児遺棄事件

2007/07/04 [水] 18:19 このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録
昨日か一昨日のyahooのトップに出てた記事。気になって書こうと思ってたんだけど
遅くなってしまった。

 最近、こういった10代の女の子が産んだ赤ちゃんを困って捨ててしまう事件が目立つ。といっても昔からコインロッカーベイビーズみたい事件はあったんだけど。育てられないんなら産むなとか、妊娠するなとかいうのは正論だと思う。でも同じ女として、10代を過ぎた者として、この女の子たちが追い詰められていたのはリアルに想像できる。親にも言えないし、誰にも相談できないずっと何ヶ月も重たい
秘密を抱えて、恐怖と絶望に苛まれていたんだろうなと。はやく親に相談して堕胎手術の費用出してもらうとか彼氏と相談して育てるよう頑張ればよかったのにとかいろいろ後からつっこむことはできる。
だけど、人にはそれぞれ環境や事情があって、経済的状況から堕胎も育てるのも困難だったかもしれない。ちゃんと手続きして里親に出すとか施設に引き取ってもらうとか他にも手段があったかもしれない。でもこういう女の子の一番ネックに引っかかっているのは親に言うことだと思う。自分がその立場に立つとしてとてもじゃないけど無理だ。怖い。20過ぎた今はともかく10代で。そんなの親に相談しないでどうするのと言われるかも知れない。でもDV親父だったら?相談できない親ってのは世の中にいるんです。何されるかわかんないという恐怖。絶対殴られる。そういう状況で追い詰められていったのかもしれない。もちろん実際のことはわからないけれど。
 
 擁護するようなことを書いたが、赤ちゃんを捨てる女の子達は無責任だし、罪を背負うのは当然だと思う。でもじゃあ男の方はどうなの?とも思う。この子達は逮捕されて社会的にも糾弾されて
父親のほうはおとがめなし?もちろん周りのひとから責められているかもしれない。でもフェアじゃない。妊娠したのは二人の責任なのに。赤ちゃんポストもいろいろ言われているけど、必要な面もあると思う。ただ匿名なため、無責任な育児放棄を助長する面は確かにある。なんとか実名で本人一人だけで責任のとれる里親制度や施設受け入れができないのだろうか。秘密は守られるように。親に相談できない少女も犯罪に走らないで済むように。

 女性ならわかると思うけど、生理が一週間遅れただけでも恐怖なんだよね。男の人って避妊のこと真剣に考えてない人が多い気がする。(もちろん責任感のある男性もいらっしゃいます)こういう言い方はどうかと思うけど、膣外射精を避妊だと思ってる奴、コンドームつけるのをやっぱり面倒だ出来ればなしでと考えてる奴っていると思う。まあだからこそ学校での性教育でちゃんと具体的に避妊対策を教えるべきだと思うが、それでも実際難しい。やはり自分の体は自分で守る。女の方がしっかり考えて対策とらないと。避妊は本来男女二人で成り立つものなんだけど。男がだめな分女がつよくならないとね。

 この事件のことを考えていて村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」を読みたくなった。ずいぶん昔の本だから今はあんまり書店で見かけないけど、村上龍の小説の中では一二を争う傑作です。図書館で探して読み直そうかな。



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